暮らし脚本家

二宮町のシンボル吾妻山へ向かう4つの登山口のひとつ中里口。坂道カーブが続き、大きな木々が風で葉を揺らす音と鳥の声が山頂までのBGMです。中里口の付近には「ブーランジェリーヤマシタ」や「エンコーヒー」など、個人的に吾妻山公園へ向かう事前準備が一番楽しいのがこの入り口です。

中里口の少し手前、この辺りは住宅は少なくなるのですが、のびのび緑が遊ぶ庭のうしろにポツンと家がありました。今回はこの場所を土地としてご紹介します。

写真を見る限り山深いところかと思いきや、この場所は数少ない大型スーパー（西友やパレッテ）と二宮駅までの中間の場所。二宮で暮らす上で特別ハードルが高い場所ではありません。

さて、ひらけた敷地にどんな家を建てましょうか。今のような平屋建ての家も広い庭をダイレクトに楽しめそうだし、2階建てになったらさらに遠くの深い緑を窓の外に眺めることができそう。畑、子供や犬が思い切り走り回れるスペースを取ってもまだ持て余すくらいのゆとりある敷地、これをどう活かすか、この町で暮らしていく中でヒントがありそうです。

近年、二宮に移住してきた方に話を聞くと、この町はちゃんと帰ってきた感がある、とのこと。都心で暮らしていた時には見ることのなかった電車からの景色、寒い冬に光る星空や空気がそう感じさせるようです。

東大果樹園跡地で開催される原っぱマルシェやあそびの庭のイベント、ラディアンの二宮朝市。面白いものをちゃんとキャッチして楽しんでくれる人がいて、たくさんの店が無くても、自分たちで場を作り出したり、発信したりしている遊びの天才が沢山います。そんな人たちを見ていると自ずと何かを始めたくなるし、きっと沢山の仲間が増えていくと思います。そこでのアイデアを、新しい場所での暮らしや家に組み込んでいけたら、それだけでとてもワクワクしてきませんか。

建物のことはもちろんですが、その前にぜひ、町のこと、人、自然について話しながら暮らしを一緒に妄想していきましょう。


※本物件は、市街化調整区域につき原則建物の建築はできませんが、都市計画法第34条第12号提案基準18に基づき建築可能との見解です。