由比ガ浜のオーベルジュに

由比ガ浜の静かな環境にあるグリーングラスは住宅地にひっそりと佇むペンション。ここは昭和時代からマリンスポーツや観光の拠点として親しまれてきました。

このペンションを食事主体にしたオーベルジュ風に生まれ変わらせるのはどうでしょうか。近海で獲れる魚介、鎌倉野菜を使った料理を堪能する地産地消の食をメインにした宿を展開したらおもしろいでしょう。

オーベルジュとはフランス発祥で、あくまで食事がメインで宿泊設備はシンプルにというのがコンセプト。シェフがその地の食材を新鮮なうちに仕入れ、お客様に提供するために郊外でレストランをオープンさせたのが始まりとされています。

食事とともにワインなどのアルコールも嗜むため、その日に帰宅することが困難になる客のために、レストランの2階やスタッフの居住スペースを提供してもてなしたというのが、オーベルジュの特徴だそう。

本格的に調理できる厨房があるのでこれを生かさない手はないでしょう。24名収容可能な食堂に、１階管理人室を個室に改装して最大６名くらいまで収容、カクテルラウンジでも一部食事をできるようにします。

例えば、カリモク60のビンテージな雰囲気をもつ家具を入れると、レトロな外観と相まってものすごく素敵になるのではないかと想像します。お客様の入る前、上質なテーブルクロスにカトラリーと皿やグラスがセットされている光景は美しいですね。

江ノ電で鎌倉から１駅、和田塚駅から徒歩２分ほど、観光や買い物などに利便性のよい立地です。グリーングラスは昭和62年に開業し、その後何度かオーナーが代わり現在に至っています。

客室はどの部屋も自然光がたっぷりと入ります。内装は経年で古くなっていますので全面的に壁や建具、照明や床をリフォームしオーベルジュとしてゆとりのある空間に仕上げてみたいですね。

グリーングラスは旅館業を取得して営業していたので民泊のような営業日数に制限はありません。あえてこのカジュアルな雰囲気を残し設備や備品はそのまま引き継ぐことも可能です。

著名なシェフや高級レストランが鎌倉近郊の食材を求めて出店するケースが増えてきている中、プラスアルファのもてなしで差別化を図ってみるのはどうでしょう。

※現在は休業中ですが、一部利用があるため引渡しは令和６年１0月下旬以降の引渡しとなります。

※旅館業法改正により令和5年12月13日以降、事業譲渡に係る新たな規定により旅館業を営む者が当該旅館業を譲渡した場合、譲り受けた者は営業許可の申請ではなく、営業者の地位の承継承認の申請を行うこととなります。事業譲渡の承継承認申請より前に譲渡の効力が発生する場合は、新規の許可を要することとなり、承認制度は適用されません。詳しくは鎌倉保健福祉事務所にご相談ください。