サラリとした肌触り

駅からの距離、通勤時間、間取り。それ以外の基準で家を選びたい人たちにとって、家の素材感というのは、大きなウエイトを占めているように思います。少し駅から遠くても落ち着いた環境で、素材感のいい家で暮らしたい。通勤は週に数回で、リモートワークの環境を重視したい。車を使う生活スタイルなので、そもそも駅からの距離を気にしない。そんな方におすすめしたい物件です。

この家は、賃貸住宅でありながら、無垢の杉、檜といった素材感にこだわって建てられています。また、壁は珪藻土の塗り壁で、調湿効果おかげか室内に入った瞬間からなんとなくサラサラしていると感じました。床もきっと裸足で過ごしても気持ちがいいはず。そんな家です。

そして、間取りも面白いと思うのです。賃貸住宅ではなかなか冒険できないオーナーも多いかと思うのですが、この家は2階にはリビング、そして個室を一部屋だけ。ホールというドアのないスペースが設けられています。1階は、洋室2部屋にも分けられるようになっているものの、現状は特に扉などがない洋室12帖です。例えば夫婦それぞれに個室が欲しい人、子供部屋を与えたい人にとっては、もしかするとこの間取りは向かないかもしれません。

ですが、個室なんていらない。むしろ、家族が家の中にいる気配や、なんとなく常に繋がっているように感じる家に住みたいと思っている方にとっては、この家はかなり心地いいと思うのです。住み始めれば、きっとリビングに自然と人が集まるような毎日になるだろうと想像します。

庭は道路には面していないため、小さな子供だけで遊ばせても安心感があるかもしれません。もちろん、椅子を持ち出してビール片手に夜の時間を楽しむのもいいです。庭の一部は家庭菜園ができるような小さなスペースに区切られているので、そこで野菜やハーブを育ててみるのも楽しいでしょう。

場所は藤沢駅からだと徒歩20分と、最初はやや遠く感じるかもしれません。でも、実際に駅から歩いてみるとほぼフラットで、バス通りを歩いてきて、途中から住宅街に入る感じの道のりなので、そこまで寂しくありませんでした。途中にコンビニもスーパーも、パン屋さんもあるので買い物にも不便はないし、自転車なら10分ほどです。雨の日だけバス便を利用するのもいいでしょう。そう考えると、距離はそこまでネックにならないと思います。

藤沢でも北側の海からは遠いエリアですが、車でもっと北の山の方へ遊びに行くとか、海までは自転車でサイクリングする。そんなアクティブな人が住んでもいいと思うのです。藤沢の海側のキラキラした町の感じとは違う、落ち着いた湘南暮らしが叶いそうです。

※写真は前回募集時のものです。