イヌとヒトの心地よさ

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家を建てる時にはなるだけ家族みんなの意見を反映させたいものです。この家は愛犬も家族会議のテーブルにつき、イヌの視点から色んなアイデアを出し、その結果が設計に反映されているんじゃないかと想像してしまいます。それくらいイヌとヒトが心地よく過ごせそうな空間になっていました。イヌ視点を交えながらご紹介します。

転回広場に沿って四角く切り取られたようなL字型の家。玄関横には水栓柱があり散歩から帰ってすぐに足を洗って家の中へ。家の中を汚してしまう心配もいりません。海からの帰りは駐車スペースの外シャワーも活用しましょう。

玄関ホールにはスケルトンの美しいらせん階段と大きな2つのFIX窓。窓際にはコンパクトなスペースがあり、ロードバイクや観葉植物なんかを置いてあげれば外から見てもかっこいいディスプレイに。ゴロンと日向ぼっこするのも気持ちよさそうな空間です。

1階は洋室が2部屋。片方の部屋を開けると中に階段が。幅は約440mmと人間の大人にはかなり狭く、蹴上げの高さも低いのですぐにつまづきそう。階段上の天井も低く途中で身体がはさまってしまうのではないかと思ったくらい。

実はこれイヌ専用の階段だったんです。キャットウォークは一般的になりつつありますが、イヌ専用階段は初体験で軽い衝撃を受けました。これならイヌの足腰に負担をかけず1階と2階のリビングを自由に行き来できるので、例えば２階でウトウトしていても、ご主人が帰ってきたらすぐに階段をダッシュしてお迎えできます。

2階リビングは勾配天井の広々とした空間。高さや大きさの異なる窓から光が降り注ぎます。エアコンだけでなく床暖房も完備しているので寒さに敏感なイヌも心地いい空間に。掃き出し窓から続くウッドデッキは小型犬が駆け回って遊ぶにはちょうどいいサイズ感でした。

白いタイル張りのキッチン横には、美味しそうな匂いにつられて近づけないように、そしてらせん階段から落下するのを防ぐために、2箇所ドッグゲートも設置されています。こんな具合に随所にイヌ視点のアイデアが光っていました。

材木座海岸までは徒歩2分。朝はご主人と砂浜ダッシュからの、帰宅後にウッドデッキを駆け回り、疲れたら窓際で日向ぼっこしながら昼寝するという、なんともうらやましいルーティンが実現できそうです。