俺は江ノ島の島民になる

島の人になりたい。

江ノ島に住める、暮らせる。これって人生の中で一度は経験しておいた方がいいのではないかと思うは私だけでしょうか。

ちょっと妄想してみましょう。とある漫画家さんが突然、家族みんなで朝ごはんを慌ただしく食べている食卓で「はい、みんなー、聞いてくれ。来週から我が家は江ノ島に引っ越す。」みたいな事件が起きないかな。それはそれは、皆さんご飯を詰まらせることでしょう。でもじわじわ楽しくなってきたりして。

ちなみに漫画家さんの家ではなくても事務所のパターンもいいですね。大事な会議の前に、先生から一言。みたいなタイミングで江ノ島移転計画の大発表をしていただきたい。

漫画家さん。実に相性が良いんじゃないかと思うんです。なんといっても島の中にいるので、イヤな編集者さんとの心理的な距離はだいぶ確保できます。２階の廊下から見下ろす仲見世通りは観光客ウォッチングが出来るので、なにかしらネタにも出会えそうですし。

アシスタントさんもここなら喜んで手伝いに来てくれそうです。たまにはみんなでシーキャンドルでも登ってみてもいいかもしれませんし、釣りもできるし、本気で泊まり込み作業となれば、近所は宿だらけです。

街には猫と人間があらゆる場所をブラブラしているので、それを見ながら暮らすだけでも価値はありそう。そしてなにより、この島の日常を知るって貴重な体験だと思うのです。島の人たちがどんな暮らしをしているのか、そしてこの島に伝わる江島神社の物語などは実に興味深いです。

江ノ島があるのは藤沢市になりますが、鎌倉市との市境に位置するので、本島の神社やお寺とのつながりも面白い。歴史的背景を学びつつ、江ノ島の島内から見る鎌倉・湘南の風景は、どこかいつもと違って見えるから不思議です。

そして建物内部もおもしろいことになっています。物件は路面に海鮮料理店がある建物の奥と2階部分。1階部分は4年前に改修されました。昭和7年に建築された店舗兼住宅の住宅部分になるので、間取はやや変形していてはじめて入ると迷子になりそうなのですが、これも一興。

2階の廊下からの仲店通りの眺めと、裏手の倉庫や増築されたバルコニーがひしめき合うアジアを感じるバックヤードの風景とのギャップがこの島のリアルを物語っています（写真15枚目）。

不動産情報の表現としては住宅をメインとした募集となりますが、間取から考えると、住宅兼用の事務所（アトリエ）などが相性よいのかと思っています。それも仲見世通り沿いですので、多少騒がしい感じを楽しめる職種がいいのかなと思います。夜にはすっかり静かになるはずなので、集中する時間は作れると思います。

そして本当に100％移住して、住宅として生活する場合は、電気ガス水道などのライフラインには島特有の地域の方とのやり取りや費用負担の発生があるようなので注意が必要です。でもちょっと知ってみたい気持ちが抑えきれません。

◆民泊、シェアハウス利用は不可となります。