シャビーシックな小坪

この家は「シャビ―シック」という言葉が似合うと思います。

建物は築50年近く経っており増改築を繰り返した跡があります。オーナーが特別に依頼してこの家のディテールを残し、素敵なランプとモザイクガラスをコーディネート。モノトーンだった各部屋の壁を塗り替え、古さの中に可愛らしさと西海岸の雰囲気があるこだわりの家になりました。

リビングはなんとも味わいがあります。以前のオーナーが貼ったウィリアム・モリスのボタニカル柄の壁紙を、クリーニングして再利用しています。磨き込まれた茶系のフローリングとあわせて、クラシカルな落ちついた空間でした。さらにステンドグラスのペンダントライトがいっそう部屋の雰囲気に味つけをしてくれています。

１階は8畳の和室があり、建具や畳を交換し壁を塗り替え、縁側部分の明かり取り窓がステンドグラスに交換されています。廊下に面したトイレと洗面所のドアもミントグリーンに塗られ、モザイクガラスの明かり取りが素敵です。

２階は3部屋で、廊下には大きなクローゼットがあります。間取り図にある納戸は増改築でできたスペースをいかした２帖ほどの部屋でワーキングルームとして使えそうです。

南側の6帖の部屋はそれぞれラベンダーとミントグリーン、10帖の部屋はライトイエローに塗られポップだけど派手ではない可愛らしさがあります。

坂道の途中にあるこの家は道路から高低差があり日当たりがとてもよいのです。外壁をアイボリー、玄関ドアはライトブルーに塗られそのコントラストが美しく、中に入るとミントグリーンに塗られた内壁がビンテージな雰囲気を醸しています。

外に面して縁側のようなデッキがあり、前オーナーが残したアート作品があります。これは黒須達夫氏という作家の作品で、近隣住民の要望で付近のランドマークとして保存したそうです。

小坪漁港までは徒歩15分ほど。周辺には新鮮な魚介類が手に入る市場や美味しいパン屋、レストランなどが点在しています。昭和の雰囲気が残る街を散策するのも楽しいですね。

小坪のちょっと古さのある街に、この家のシャビ―でシックな味わいが似合っています。

※地下駐車場は最高180cmのため車高に制限があります