街のマッチ箱

いいですね。古家の柱や梁を現して、ラワンベニアの壁に障子。僕らの大好物といってもいいリフォーム事例です。

55㎡ほどのコンパクトな2階建、隣の家と繋がっているように見えますが独立していて、ちいさなマッチ箱という感じ。築35年の建物の壁を撤去して柱と梁を残し、１LDKに間取りを変更しています。

2階は天井板を撤去することで、約8坪ほどの広さなのに狭さを感じません。東側は和室だったのでしょう、障子を再利用しています。ラワンベニアとの相性は良いですね。簡素でかつ機能的なフレームキッチンがラワンの内装にマッチしています。

1階は風呂トイレ洗面が北側にまとめられています。落ち着いた白の壁とグレーのモルタル風の床で2階とは違った印象です。特に大きな収納スペースはないため、玄関側との仕切りに貸主で移動式のクローゼットを追加で設置するそうです。1階を寝室にした場合の目隠しにもなります。

この家の使い方としては、単身なら2階を居住、1階をアトリエっぽく使ってもいいかもしれません。2人なら1階奥を寝室に。玄関側は可動棚を利用してワーキングコーナーにしてもよいでしょう。

6枚目の写真をみると、土間スペースと掃き出し窓の関係で、ちょっとした商いができるのではないかと思うのです。普段は前に車を置いておくのですが、例えば休日は車を移動し、掃き出し窓を開いてパンやお菓子、雑貨など手作り系のものを販売などもよいかもしれません。

周辺は閑静な住宅地ですから駄菓子屋さんなんてやったら子供たちが集まるんじゃないかと思います。すぐ裏手には公園もあります。

周囲の住宅地にとけこんだ雰囲気の小さな戸建。近所の住人とも仲良くなれそうな街のマッチ箱です。