やわらかなブロック

鎌倉駅から徒歩15分という雪ノ下エリアのマンションの一室。レトロ感のあるガラスブロックが使われていて、やわらかな日差しの入り方が印象的です。

リビングの南側の採光はガラスブロック、そして西側は大きな窓がありほぼフィックス窓です。風の抜けがすごくいいというよりは、ほっこりとした印象の部屋です。その他にも玄関まわり、各洋室にもガラスブロックが使われています。

やわらかく光が入ってくるので、例えばごく個人的なアトリエのような使い方を自宅でしたい方におすすめかも、と思いました。リビングの一角に敷物を敷いて絵を描くとか、フラワーアレンジメントをする。自宅の一角で自分の作品の写真を撮るなどなど。穏やかな毎日が思い描けます。キッチンも設備的に充実しているので、料理研究家の方が自宅で試作をして写真撮影もする、なんて使い方にも対応できそう。

LDK以外の部屋や、洋室が2部屋。それぞれライトコート（採光のために設けられる共用部の中庭のこと）に面しており、上からの光がまわるような具合です。そこまでサンサンとした日当たりは望めないのですが、明るさとしては落ち着いていて、ベッドルームとしては充分な感じがします。

その他、浴室や洗面、トイレなども設備が新しくなっており、そのままで引越しができてしまうのも嬉しいポイントだと思います。もう少し内装の素材感を変えたい、自分好みにしたいということであれば、例えばリビングの床と壁の仕上げだけ、やり直してみるというのが手軽でかつ効果的なように思います。リビングだけでも憧れのヘリンボーンの床、白の珪藻土塗りの壁、天井。真鍮製のアンティークの照明器具を取り付けるとか。ガラスブロックのレトロさと相まって素敵かもしれません。

立地としては、鎌倉駅から八幡宮方面へ歩いて、そのまま金沢街道を進みます。バス通りに面していますが、がっつり道路側の区画ではないので、車の音はそこそこ聞こえるくらいです。山側に抜けた眺望が楽しめる区画ではなく、西側はマンション敷地の木が見えていて、遠くに山が見えるくらいの眺望です。

観光客も多いエリアを通ってマンションまで、という道のりですが、雪ノ下エリアに住むのであれば、冬の時期の朝、凛とした空気を感じながら八幡様をお参りしてから出勤する。夏の夜は観光客がいなくなった段葛をビール片手に歩いて帰る。地元の方しか知らないような車は通れない小路を駆使して家まで行く。そんな楽しみもあるエリアです。観光のイメージが強い鎌倉ですが、地元ならではの楽しみを見つけると、より暮らしは楽しくなるもの。そして、駅まで徒歩圏内ですので、都内への通勤がある方にとっても魅力的ではと思うのです。