シェフの隠れ家

海からも近い位置のこのマンション。最上階の4階の部屋は、土間の玄関から続くキッチンが印象的な空間でした。

キッチンはIHコンロではありますが、シンプルですっきりとしたステンレス製。土間の玄関からは土足のままでもキッチンへ入ることができ、まるでプロ仕様の感覚です。朝から食材を吟味してキッチンへ持ち込み、ブランチのための仕込みをする。自分で釣った魚をさばいてアクアパッツァを作る。フルーツをたっぷりと乗せた宝石のようなタルトを焼く。気分的には「プロの料理人が休日に自分のために作る料理」を気軽に楽しんでいる。そんな気持ちになってしまいそう。もちろん、数人でわいわいとパーティーの準備をしても楽しそうで、気分が上がります。

LDKは部屋の中心付近に一部壁が残り、ゆるくゾーンを分けるような造りとなっていて、扉がない分、風通しや光の入り方がいいです。南東側の大きな窓からの自然光と目の前に高い建物がないことで抜けを感じる眺望を楽しむ空間です。晴れた日にはバルコニーで朝食を。もしくはアフター5の時間をビールとおつまみ片手に過ごしたくなります。

現状では、キッチンのあるDKのスペースとリビングスペース。そして、そのまま間仕切りがなくベッドルームへと繋がるように使われています。壁に貼られた石のデザインタイルは個性的で、全体的にインダストリアル系のインテリアが使われているので、一瞬こってりとした印象を持ちますが、床材は無垢。そして、天井に貼られた板は古材だということ。少し引き算をさせていただくと、床と天井の仕上げ以外の部分を全て白の珪藻土塗りに仕上げ直して、すっきりとした印象にしてみる。リビングにはもう少し小さ目のソファーを置いて、観葉植物をプラス。照明器具は北欧デザインのシンプルなものに…としていくと、北欧モダンな部屋にもできそうです。

間取り的には、お二人暮らしかお子さんが小さいご家族が住むという感じでしょうか。片瀬江ノ島駅にも海にも近いので、「湘南の海に近い場所に引っ越しつつ、都内へ通勤もする」という方におすすめです。近隣は観光スポットも多いのですが、スーパーやドラッグストア、腰越の商店街や漁港、地元の飲食店なども充実しているため、休日の楽しみも普段の生活も不便はなさそうです。

少し特殊な間取りと言えばそうですが、例えばセカンドハウスとして海へ出やすい拠点を、という方にもちょうどいいのではと感じました。

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