海を望むヴィンテージパレス

僕らのサイトでは久しぶりの登場です。もはや、鎌倉のヴィンテージマンションといえば、的な立ち位置にいるのではないかと思われる「鎌倉ビューパレス」。曲線と直線が交錯する共用部は、57年経った今でもモダンな輝きを放っていました。

ヴィンテージマンションの明確な定義はありませんが、ある雑誌で読んだところ3つの要素があるそうです。

1つ目はデザイン性。ただ古いだけのレトロマンションではなく、やはり意匠性は大切です。当時の最先端は一周回って新鮮なデザインだったりします。名作と言われるマンションは、いたってシンプルながらもデザインと機能性が一体となっていて、売り手の都合よりも住み手の快適さを第一に設計されているように思います。

2つ目は立地。1962年に区分所有法が施行され、その後第一次マンションブームがやってくるのですが、当時は駅近など良い立地でも今ほど地価が高くなかったり、広い土地を取得しやすい状況だったのではと推測します。比較的アクセスや眺望の良い立地に加えて、建蔽キチキチに造るのではなく、広々とした共用部の使い方も根強い人気の要因ではないかと。

3つ目は管理体制。意外とこれが一番大切な要素かもしれません。60年近く経っても綺麗な状態を保っているということは、長期修繕計画のもと継続的に修繕をしているということです。住人が愛着を持って住まい、維持管理することで新しくはないけど清潔で味がある、新築マンションにはない価値が醸成されています。

なるほど、鎌倉ビューパレスは全て当てはまってると思います。宇宙船に入り込んだかのようなエントランス、エレベーターを中心に螺旋を描いて上っていく階段、バルコニーの手すりのスリットなど、目立つところからさりげない部分まで惚れ惚れとするデザイン。長谷寺のご近所で海沿いという好立地に、ゴミひとつ落ちていない共用部。敷地内にある住民専用のプールはそろそろプール開きを迎えます。

募集区画は4階の一室。部屋から見える材木座海岸や由比ガ浜海水浴場では、気持ち良さそうに波乗りするサーファーや、波打ち際ではしゃいでいる家族、青春している若者など、思い思いに過ごす光景を観察できました。室内はワンルームに間仕切りを入れ1部屋設けたような造りです。リビングダイニングは無垢のフローリング、洋室はヘリンボーン風の飴色フローリングで、どちらも時を重ねて程よい風合いになっています。

物件のある坂ノ下は、観光名所の長谷寺や大仏さんのある長谷も近くて賑わいを見せるいっぽうで、住宅街の中にある古民家を改装したカフェ群や老舗和菓子屋、八百屋、魚屋、個人商店などまち歩きも楽しいエリアです。

今はちょうど紫陽花の見頃。江ノ電に揺られて最寄りの長谷駅は通り過ぎ、あえて極楽寺駅から成就院経由で来ていただくのが気持ちいいかと。