麗しのヘリンボーン

この家は、大きく４つのゾーンに分けて説明すると分かりやすいのかな、と思っています。

まず、ヘリンボーン・ゾーン。２階のLDK部分です。つややかに経年変化したヘリンボーンの床が美しく、窓も可愛らしいヨーロッパのようなスタイル。壁がなく広々としたＬＤＫは、大きな海外製の家具でも許容してくれそう。１段下がったサンルームは、ロッキングチェアを置き、植物に囲まれるような空間にしてもいいかと思いました。

そして、３階ゾーン。ここはロフトのようにも見えるのですが、人が立てる天井高で３階扱いです。エアコンもあり、居室としても使えるのですが、２階からの吹き抜けもあり壁がない３階部分なので、どう活用しようか。と少し悩ましいのですが、例えば音楽鑑賞のための空間にするなんてどうでしょう。音が２階にも広がって、心地よいのでは。

さて、１階に向かい３つ目のゾーンはサロンゾーン。白いピカピカの床とバーのようなカウンターがあり、ホールとかサロンという印象です。大人たちが週末にここに集まって、お酒を片手に映画を見たり、おしゃべりしたり、ビリヤードで遊んでいるような。おもてなしの空間なのかもしれません。

そして、４つ目は和のゾーン。玄関の横に土間への入口があり、さらに進むと和室があります。この動線はなかなか素敵で、海外からのゲストがいたら、きっと気に入ってくれると思うのです。

このように建物面積も広く、大きく４つのゾーンに分かれるようなお宅です。そして、用途地域としては、業種にもよりますが、２階までは事業用途に使用できるというエリア。小町通りから少し住宅街の中に入った立地ということもあって、居住用途以外の目的も充分に果たせるのではと思うのです。

ちなみに、オーナーが本物件を取得した約20年前に、現状の内装にリフォームを行ったそうです。そして、オーナーがお住まいの間は、１階に人を呼びフラワーアレンジメントの教室をされていたと聞きました。そういったお教室使いというのもいいですね。

もしくは、サロンゾーンを活用した隠れ家的なカフェレストランというのもいいかも。近隣にも最近飲食店が増えてきたエリアなので、カフェタイムと予約制のディナーを提供するお店にしたら、2、３階に住みながら、のんびりと自分のお店をやるという夢が叶いそう。もちろん、事務所のような使い方もありです。

和室部分はゲストのための空間とするのも素敵ですし、和の空間としてギャラリーのように使うというのもいいかもしれません。このように、１階をどのように活用したいかが、この物件を検討する際の肝となりそうです。

周囲は住宅に囲まれており、隣のお宅との距離も近いのですが、窓辺に行かなければそこまで気になりませんでした。窓からの景色が素敵、視界が抜けている、という感じではないので、予めご了承を。そして、前面道路は幅員が狭く、自動車は入ってこれますが車種によります。

自宅としてはもちろんだけれど、せっかく駅から近いのでなにかお商売も一緒にできるといいな。そんな方におすすめしたいと思います。